ひといろ

舞台の感想とか推しの話とか

舞台 刀剣乱舞 慈伝 日日の葉よ散るらん

「舞台 刀剣乱舞 慈伝 日日の葉よ散るらん」 6/22 ソワレ
そして東京・大阪・兵庫のアーカイブ配信、東京凱旋(大千秋楽)のライブ配信全部観ました!!(いやー長かったな…笑)


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オープニングからして今までとテイストが違ったから「!?」ってなったけど物語全体を観るとちゃんと「刀ステ」だなって思えた作品でした。

以下、ネタバレもあるので閲覧注意

 

  

観る前に「新作は花丸※だった」って感想を目にしてたから、「どういうこと?」ってなってたんだけどたしかに「花丸感」強かった(笑)
全体のテイストもそうだし、構成も結構新しかったんじゃないかな。
パンフでも誰かが「演劇してる」って書いてた気がするんだけど、確かに「演劇」してた!
※アニメ 刀剣乱舞 花丸…本丸での日常パートを中心に描いたほのぼの系アニメ


これまでの刀ステって「重厚なストーリー」が売りなところがあって、円環の中をぐるぐるする中で色んなところに伏線があって、それを考察したりする楽しみ方があったと思うのね。
でも今回はそういう難しいこと考えずに頭空っぽにしてても観れるのがありがたかったなぁと(個人的に色々考察しながら観るのが苦手なので)。
でも随所にこれまでの「刀ステ」を感じて、ちゃんと物語として続いていて、新章に突入するにあたって良い繋ぎの作品だったと思いました。

 

正直どうして今回あのメンツになったのかは分からん!笑
今後の刀ステで大きな役割をするのかもしれないし、私にはない知識で本当はちゃんと考えられたメンツなのかもしれないし、よく分かんないけど大人数のわりにバランス良かったしキレイにまとまってたので、そこについてはあまり深掘りしない。

 

今回の話のメインはやっぱり山姥切ズなんだけど、あんなワイワイした本丸に三日月もいてみんなと笑いあって日々を過ごしてたのかなって思うとちょっと切ないなって気持ちにもなりました。
これまで描かれなかった日常を描くことで三日月が守りたかったものを見せたかったのかなって思ったり…。

最終的に山姥切国広に修行を決意させてより強くなるステップアップのためのお話だったんだけど、垣間に見える刀剣男士たちの関係性とか、この本丸だからこそのものとか、そういうのが出てたのが良かったです。

ゲームの中だと急に話があるって言われて修行に出すわけだけど、修行に行きたいと言い出すにはそれなりの理由だったりきっかけだったり、刀剣男士も色々考えた上で出した答えだと思うんだよね。
その理由が今回丁寧に描かれてるんだなって。そんな気がしました。

 

個人的に長義より圧倒的に国広が強いことを「これでもか!」ってくらい出してくれたのが嬉しかった。長義がいくら優れた刀であっても多くの実戦経験を積んだ国広には遠く及ばない長義は「あ~やっぱレベル1だなぁ」って感じた。
でも国広、長谷部には若干押され気味になるんだよね。もちろんお互いよく分かってる相手だってこともあると思うけど、極めた長谷部とのパワーバランスがリアル。
多分国広はカンストしてるんだろうけど、極になった相手には圧勝できない感がもどかしい…。

長谷部といえば、今回の作品はシリーズを通して成長した長谷部も描かれていてとても良いなって思いました。
長谷部って最初、国広をライバル視していたし「お前が部隊長(近侍)なんて!」みたいな態度を取っていたのに今回は国広を心配して色々動くんですよ。
その姿を見ると「あぁ、長谷部成長したんだなぁ」と思います。

 

「とっても演劇してる」という部分について

とあるキャストさんがパンフレットの対談?で「演劇をしてる」という言葉を口にしていたのが印象的。

今回の刀ステってもちろん「悲伝」までの物語をしっかりと引き継いだお話になっているし、山姥切長義と山姥切国広の関係性から国広がより強くなるための決意を固めるお話しでもあったわけだけど、全体的には喜劇色が強いものでした。

そのドタバタ劇の中心としては「長義と国広を合わせないように周囲が画策する」というもの。

 

へし切長谷部と山伏国広、同田貫正国の3振りは国広の精神面を慮って長義と対面しないように、あれこれするわけですが、そこで偶然にも布をかぶった鶴丸国永が長義と出会う

長義は「国広が布を被っている」という情報しか持っておらず、鶴丸を国広であると勘違いする。鶴丸は長義のことを知っているがゆえに、いたずら心で国広のフリをして振り回す

国広は最初、長義が本丸にやってきた新しい仲間ではなく「政府の視察官」であると紹介され、顔は見ていない(というか布をバサッとされた状態の長義しか目にしていない)。さらに鶴丸国永が視察官のフリをして驚かそうとしていると勘違いに勘違いを重ねる

鶴丸が長義に勘違いをさせたまま去り、その場に残った長義と国広が居合わせ、長義のことを鶴丸だと疑わない国広は長義の肩を掴み「いい加減にしろ!!」と振り向かせた瞬間に、相手が長義であることを知る…。

という大まかな流れなわけですが、

シェイクスピア!!!!笑

もちろん「勘違い」「すれ違い」ってシェイクスピアに関わらず色んな舞台でドタバタ劇やる時のよくあるパターンかと思うんですけど、「夏の夜の夢」とか「空騒ぎ」とかと系統が近いなぁとぼんやり思いました(昔、読んだので記憶が曖昧ですが…)。

または「アンジャッシュ」っぽいとも言うらしい(笑)

舞台の上のキャラクターたちが勘違いをしている様を客席が笑って楽しむって喜劇あるあるですよね。

役者さん方が「チームワークが大事」「会話劇難しい」と口々にしていると思うのですが(どんな舞台においてもチームワークは一番重要と前置きをしつつ)、こういう「テンポ」が大事な作風は本当にチームワークが大事。

セリフとセリフの間とか、同じ動作をするとか、そういう絶妙なタイミングって誰か一人頑張っても成立しなくて、全員がまとまるからきれいに観れるわけです。

喜劇ってノリと勢いでいけそうな雰囲気あるけど、実はかなり綿密に計画された笑いでなければいけなくて、細部まで徹底的にこだわるからこそ生み出される「笑い」なわけですね。

「コメディこそしっかり詰めろ」と遠い昔に言われたような言われなかったような…。そんなことを思い出しました。

(笑いに傾倒しすぎてキャラの解釈から外れるということもあるので、ここらへんは難しいところ…)

 

ちょっと気になった「鶯丸」のポジション

今作の鶯丸、大半は大包平のことを見守りながら、酔っ払う様を面白おかしく眺めたりする役どころにいるんですが、要所要所で大事な言葉を投げかける役割があります。

これ、なんで鶯丸にこの役割を渡したんだろうってずーっと思ってるんですよね。

鶯丸、悲伝で足利に由来があるために三日月を救うために追いかけていったからあのくだりをやるのに全く無関係ではないと思うんだけど。

ただそうなると鶴丸の方が作品的に付き合いは長いから鶴丸に言わせてもおかしくはないのかなって思ったり。
(今回鶴丸は五虎退の探しものに付き合ったり、周りを振り回す方に役割があるのでここでギャップを見せてもあれかもしれないけど)

でも、あの役割を鶯丸がやるのは「あ、なんか分かるなぁ」ってめっちゃ思ったんですよ。
如何せん原作からの情報が少ないからあくまで私のイメージの範疇なんだけど、鶯丸って平安時代に作刀された刀で、落ち着きがあって戦うことにあまり積極的ではなくて(でも容赦はしない)、大包平のことばかり話してる、ちょっと浮世離れした、周りから一歩引いて全体を見渡しているようなキャラクターだなって思っていて。

どこか年長者的な側面があるようなキャラだからこそ、あのセリフに重みが出たのかなって気がするんですよね。

長義がなぜ国広に勝てなかったのか(三日月の存在)、「日日の葉よ散るらん」という今回の作品の副題に込められた意味。
わりと作品の重要な部分を鶯丸が語ってるんだなぁ…。

(なのに手合わせの時にどちらにつくかを「ど・ち・ら・に・し・よ・う・か・な♪」で決める鶯丸が好きすぎた…笑)

 

次回作から軸が変わる

修行に出た山姥切国広からバトンタッチし、次回作から陸奥守吉行が中心になりそうということは本編でもだいぶ匂わせていたので、新作公演発表されても「まぁそうだろうね」って感じではあったけれど、話の流れで長義くんを中心に持ってきても良かったのかなぁって個人的には思うのよね!!!あれだけ「強くなってやるさ!!!」みたいな熱い流れだったじゃんか!!!笑

慈伝で国広と対峙して、和解とまではいかないけど長義なりに落とし所を見つけたのだから、国広修行中に長義めっちゃ頑張って国広にバトンタッチ→共闘とかでも良かったんだろうなって。
でもまぁ、原作イベント回収するとなると、文久土佐やるために陸奥守吉行が必要なのは分からなくもないけども…。

文久土佐藩の特命調査の舞台って聚楽第と同じく「放棄された世界」なんだけど、悲伝までのように「円環の世界」という世界線があると考えると、ここらへんも物語の展開として絡んできそう(ただし刀剣男士のメンツ的にどうやって絡んでいくのかが全く見えないな)って感じ。

えー、でもでも長義くん次回作にいた方がいい気がするんだよなああああ!!!(まだ言う)

ちなみに私はステで「豊臣」をやってくれるっていつまでも信じてます!!!
戦国三英傑である徳川と豊臣もほしいよなぁああ!!(徳川はミュがやりきってる感もあるけど)

ちなみに今作でも陸奥守が「物語」という部分をとっても強調して各所のセリフを出してたんだけど、これも今後に色々繋がってくるんだろうか…。

 

おまけ:鶯丸定点カメラ

もうね、鶯丸のために(というより前山剛久のために)全アーカイブ繰り返し繰り返し見ましたよ!!!!!

  • 博多とハイタッチする鶯丸可愛いかよ
  • 布について絶叫する大包平をニコニコ頷きながら眺める鶯丸抜かれてるの最高
  • 布がなかなかとれなくてモゴモゴする鶯丸可愛い
  • 大包平との手合わせで指でクイクイ煽ってる鶯丸
  • OPで同田貫にがっしり両腕を掴まれる鶯丸(大阪)
  • OPでキラキラ踊るところを抜かれる鶯丸
  • 「あ~いってくれ」の鶯丸の悦に入った表情よ(笑)
  • 「大きくなってきた…!」と悦に入る鶯丸の表情(笑)
  • 同田貫」って少し諌める言い方いいね鶯丸
  • 「これで形勢逆転だ」っていうところの鶯丸の表情!!!!!!!!
  • どんぐりのくだり、「三日月が!?」って結構鶯丸驚いてるよね
  • 博多にハイタッチしてもらえない鶯丸(大阪・兵庫)
  • 「どうした同田貫!」って驚く鶯丸抜かれてる
  • 同田貫」って声をかける鶯丸の声色の優しいことよ(兵庫)
  • 座布団持たされる大包平 鶯丸「とりあえず持っておけ安心するだろこれ」
  • 「どうして彼が山姥切国広を本物と呼ぶのか」って結構真剣に言う鶯丸
  • 「大丈夫、ちゃんと分かるさ」って確信めいて言う鶯丸
  • 鶯丸わりと博多に色々言う場面多くない?
  • 南泉がにゃーにゃー暴走しだした時に実は手元ワタワタしてる鶯丸(兵庫)

エトセトラ(これでもだいぶ端折った)

 

鶯丸役の前山剛久さんが「その時、その時の感情を大事にしている」っていうお話を何かの媒体でしてたんだけど、その点で見ると「長義とのシーン」と「陸奥守とのシーン」は特にその違いが顕著だなぁって思いました。

<長義とのシーン>

「どうして君が山姥切国広に負けたのか、教えてやろうか」
「山姥切国広は三日月を止められなかったことをずっと悔いているんだ」
「だから強くあろうとしている。もう誰も失うことがないくらいに強くだ」

この3つのセリフね。すごく印象的なシーンなんだけど

東京公演では

「どうして君が、山姥切国広に負けたのか、教えてやろうか」
→ちょっと優しく諭す感じ
「山姥切国広は三日月を止められなかったことをずっと悔いているんだだから」
→ここまで一息で言い切る
「強くあろうとしている。もう誰も失うことがないくらいに強くだ」
→声色が優しい、セリフじりに行くほど囁く感じ

 

大阪公演では

「どうして君が山姥切国広に負けたのか。教えてやろうか。」
→真顔&ツラツラ~とセリフを言う
「…三日月を止められなかったことをずっと悔いているんだ。だから強くあろうとしている。」
→トーンダウン
「もう誰も失うことがないくらいに強くだ」
→長義に詰める、ちょっと圧倒する感じ

 

兵庫公演では

「どーして君が山姥切国広に負けたのか。教えてやろうか」
→“教えてやろうか”で急に真面目にトーン落とす
「山姥切国広は三日月を止められなかったことをずっと悔いているんだ」
→結構明るいトーンの鶯丸
「だから、強くあろうとしている。もう誰も失うことがないくらいに強くだ」
→優しく、けれど淋しげな感じ

 

って感じ。東京凱旋(大千秋楽)はメモるの忘れて書けないんだけど一番ビリビリしびれたって印象が残ってます。

こうして同じシーン同じセリフを見比べてみて、こんなに違うんだと思うと同時に、お芝居は「生モノ」なので日によって違う前提で観てはいるけれど、どの一瞬もその場で生まれた感情に乗ってセリフが紡がれているんだなぁと改めて思いました。

このセリフに至るまでの役者(キャラ)の感情を推し量ることは難しいけれど、それでもそうやってセリフを発したからには何かしら理由や感情の起伏があるわけで、そういう違いを感じるのも芝居を愉しむうちの一つなのかと私は思います。

 

ちなみに陸奥守とのシーンも今回の副題である「日日の葉よ散るらん」に言及している大事なシーンなんだけど「散り落ちた葉は、二度と幹には戻らない」の言い方とか、陸奥守に問いかけるトーンが絶妙に違うんです。
もう書き出すとものすごい文章量になるので割愛しますが、本当に本当に繊細なお芝居だなぁって思いました。

 

 

 

 

なお、アーカイブの映像は微妙に会場ごとにカメラワークが違って、私は表情がよく見れる兵庫公演のカメラワークが一番好きでした!でも芝居は大阪公演のアーカイブ映像が一番グッときた(特に国広)。言わずもがなコメディ要素は後の公演になるほど強めになってた(笑)
これについても書きたかったんだけど長くなるので機会があれば蔵出しのように出そうと思います!

 

www.dmm.com

 

 

とりあえず新作のチケットご用意してほしい…