ひといろ

舞台の感想とか推しの話とか

ドラマ感想文:F4 Thailand/BOYS OVER FLOWERS

2getherから見事にタイ沼にも片足突っ込んだ私、花男のタイ版『F4 Thailand/BOYS OVER FLOWERS』も完走しました!!!!

2021年12月から現地と同時放送していたのですが、2getherを先月見終わってこのドラマの存在に気づいたので、速攻U-NEXT登録して爆速で追いつきました。1話 約60分で全16話なので話数的にも時間的にも見やすいです。

もうね、これは花男というコンテンツ自体が面白いんだと思う。
どこでリメイクされても面白い。
日本版放送されてだいぶ時間も経つので、今回はネタバレもガンガンしながら書きますよ。

 

ちなみにタイのF4を演じた4人はこちら

 
 
 
 
 
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いや、顔が良い

写真左からM.J.(美作あきら)役のナニ、ターム(道明寺司)役のブライト、ガウィン(西門総二郎)役のウィン、レン(花沢類)役のデュー

タイ版のF4は仲間同士の絆も強いし、ビジネスとしても良きパートナーというか、大人っぽい落ち着いた雰囲気が良かったです。

 

ちなみに女性陣含めたドラマでのキャラビジュアルはこんな感じ。

 
 
 
 
 
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最早、日本版と韓国版ドラマを見たのが何年も前だし原作を読んでいないので、あまり細かい比較はできないのですが、タイ版も日本版を踏襲してつくられているので大筋は一緒という感じでした。

日本版だと1stシーズン、2(リターン)、映画(Final)ってシリーズ構成なんだけど、タイ版は見る限り今回の話数の中で2の内容も盛り込んでいるので、1話約60分と言えど結構エピソード詰め込んでるかもしれない(でも、その反面グダグダしないのでサッパリした気分で見れる感じはある。ここは意見が分かれそうなところ)。

原作が1992年から2004年まで連載、日本版ドラマが2005年と2007年に放送されたことからして、2021年に放送しているタイ版は国が違うだけでなく、時代も違うから現代の若者が見ても違和感ないようにした結果がアレだと思うんだけど、すごく見やすくて感動したよね。
大筋は原作に沿わせながらも、現代版として整合性を取りつつ、より「リアル」に寄せた改変になっていたように思います。

 

<こんな人におすすめ>

・タイドラマの沼に片足つっこんでいる人でBLドラマ以外を見てみたい人
・各国の花男の違いを楽しみたい人

正直、花男はいじめのシーンがあって序盤はなかなかハードゆえに、見る人を選ぶので万人におすすめ出来るかと言えばそうではない。

 

個人的満足度 ★★★★☆(4)
→ちょっとレン(花沢類)の攻め具合が日本版より弱いけど、終盤でぐいっとくるところで「おおっ…!」ってなったし一気に心奪っていきました。さすが全女子憧れの男、花沢類(※私は西門総二郎派です)。
 あとタームが記憶なくして記憶が戻るまでの間が短すぎてさすがに「もうちょい時間くれ」となった(笑)

 

 

いじめのシーンは日本版よりもハードな気がしたので、序盤は結構心が折れそうになりました。

あとタームの母親は、どのドラマよりも怖かった(笑)圧力ぱねぇ
家を壊すなんて仕打ち、日本版にあったっけ??タイ版えげつないぞ。
最終回までも、タームの母親があまりにもひどくて「お前に人間の心はないのか!!!」って思ってしまった。まぁ、ちゃんとタイ版でも和解できますけどね。

あと、日本版では割と花沢類が最後までグイグイ来るイメージだったんだけどレンはあっさり身を引くんだなっていうのが印象的。つくしにとっての類ってかなり大きな存在だったんだけどなー。そんなんで良いんか??
あの、ギリギリまで道明寺なのか類なのかみたいな感じがドキドキするんだけど、そこんとこ、どうなんでしょうね…。
つくしのピンチにいつも駆けつけてくれるのが花沢類なんだよおおおお!!!道明寺来いよって時に花沢類が来るから良いんだろうがよおおお!!!!

って思ってたら最終回直前のEp.15でレンの最大の見せ場来たので「これこれこれ!!!!」ってめっちゃ盛り上がりました!!!(現金なやつ)

お国柄的にあまり三角関係の状態でドロドロさせるのが好きじゃないのかな?
だってリター(大河原滋)とタームとゴヤー(牧野つくし)のターンも、あまりドロドロしなかったし。話数の問題かもしれないけど。

リターについてはさ、途中しんどすぎたんだけど婚約解消の時にタームに言わせず自分のせいにしたのが潔くてかっこよかった。
ドラマ中、ダントツで辛かったのはゴヤーとタームの別れのシーンとタームが記憶をなくした時なんだけど、次に辛かったのはリターのシーンでした。

好きなのに「好きじゃない」「結婚したくない」って回想挟まりながら親に告げるシーンのなんと切ないことよ。しかもターム側から婚約破棄を言ったら大事になるから、あえてリターから告げた優しさも相まって、健気すぎる…🥺

自分の好きな人に対して「嫌いだ」「彼を愛せない」なんて言える???合間合間に挟まれる回想でリターがちゃんとタームのこと好きなの分かっちゃって苦しい…。でも私はゴヤーとタームを応援したいんじゃという感情でぐちゃぐちゃになってしまった…。

 

「あなた(ガウィン)とタームはお似合いよ」の台詞で思わず吹き出しちゃったEp.13については、自分が西門派であることを抜いても一番好きなエピソードです。もちろんカニン(松岡優紀)と幸せになってほしい気持ちはありつつ、モナ(日向更)との初恋も切なくて好きなので。

ガウィンとモナみたいなのってあるあるだから、あそこで素直になれてたら絶対上手くいってたんだろうなと思うと、それはそれでつらいな。

日本版で優紀ちゃんの恋が実らなかったけれどタイ版でガウィンとカニンが上手くいったので諸手を挙げて拍手ですよ!!!!(裏に、役者人気の都合が見え隠れしたゆえの改変は一旦目を瞑っておく)*1

オリジナル版の改変でも二人には幸せになってもらいたい、というよりも二人がくっつくところが見たかった私としては最高のシナリオだったんですけどね。
カニンちゃん、めちゃくちゃ可愛くて私の中でドタイプなので、ドタイプとドタイプはくっついてほしいんだわ。

 

タームは「ガウィンはああ見えて執着の強い男だ」って言ってたけど、実際のところ過去のモナへの想いに囚われながらもカニンに惹かれつつあったので、あと一歩のところで踏みとどまっていて、過去と決別出来たら未来に向かって歩き出せるというタイミングだったんだと思う。

時を経て屋上にガウィンが向かった理由は、少なくともモナのためだけでなく、カニンのためだったし、車の中で過去の話をする前にキスしようとするけど、その時にガウィン一瞬躊躇うじゃん。
普通に遊びだったらあそこで躊躇わないだろうから、カニンを雑に扱いたくなかったんだろうと思うんだよなああああ(ガウィン本人もEp.13のラストで「モナのためじゃない」って言ってたし)。

いやー、実生活においてはガウィンみたいなタイプ、絶対お断りなんだけど、でも多分ドキドキしちゃうと思うし、ただのチャラい奴じゃないことが分かっちゃうと惹かれてしまうのよなあああ分かる分かるー!!!!!(心がまだ10代)

ガウィン、喧嘩できなさそうな見た目して、めっちゃ喧嘩が強いタイプなのも好き。めっちゃ好き。


ちなみにF4の中だったらM.J.が一番大人だしグループのバランサーなので、多分私ならM.J.みたいな人好きになると思いました(いらん情報)。
M.J.について掘り下げたエピソードも欲しかったよなぁ。仲間思いの良い人であることは十分に分かったんだけどね。

 

 

最終回まで見ると、単純に恋愛モノというよりは現代色を濃くして「若者たちに行動を起こす勇気を伝える」って方向性なのかなと思いました。
ゴヤーとタームの関係も恋愛関係として“結ばれる”というよりも、超えられない・変えられないと思っていたものに立ち向かって自分が望む未来を勝ち取ったという色が強い印象。

最終回まで見て改めて1話見直すと、最初の語りがタームから始まって、最終回はゴヤーの語りなのも良い。
タイのドラマ、相変わらず不自然なほどスポンサー商品を紹介するシーンが出てくるのは、途中で感情がプチっとなるので控えめにしてほしいけど(笑)

 

Brightくんに関していえば、2getherであんなにデロ甘な役をやっていたのに、タームになった途端に冷酷で、俺様な雰囲気をまとっていて「役者ってすごいな」って思いました。
Winくんとは今度は恋人でなく悪友としての共演だったわけだけど、ちゃんと悪友同士の絆・ポジションになっていて、こちらも感動。
見る側としてはどうしても過去の出演作と重ねて見てしまう部分があるけれど、その名残を一切感じさせない二人の演技が素晴らしかったです。

そしてWinくんのメガネの破壊力に気づいてしまってからには、もう冷静な目で見れなくてですね…(笑)
一気にWinくんに落ちそうな自分がいる。あの、2getherで母性本能をくすぐってきた彼はどこなんですか…。あまりにも色っぽすぎませんか…???

 


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海外(主にアジア圏)のドラマを見て思うのは、もちろん現地で人気があるドラマが日本に輸入されているからクオリティがある程度担保されているということを前提にした上でも、日本のドラマは作品として描くには話数も時間も短すぎるということに尽きるなと。

韓国ドラマは大体1話60分~70分で1シリーズ 16話~50話構成。
中国ドラマは1話 45分前後で1シリーズ50話程度の構成(最近「50話長い!」ってなって40話程度に収めている模様)。
で、タイドラマは1話 60分程度で13~16話構成が多いのかな。

これに対して日本はというと、1話 40~50分で9話~11話構成が主流。

この限られた時間内で満足できる作品を書ける脚本家がいればまた話は別なんだけど、そりゃまぁ描ききれないだろうよ…と。
(それでも2000年代前半、自分が学生時代に見ていたドラマは今よりも面白かった)

日本のドラマ、医療モノは面白いんだけど恋愛ものはどうやっても他のアジア圏には最近勝てない感じがしています。
※ただこれは、それぞれの好みによる。ラブロマンスを求めるなら韓国や中国の方が満足できそうという話。

 

 

「F4 Thailand」はどのエピソードも印象深いシーンが多かったので書ききれていない感はありますが、ひとまずこれにて終幕。
タイ版でも結婚するまでの続編、やってほしいな。

役者自身が歌っているOSTも最高でした。
最近はずっとこれをリピートしてます。

 

*1:まーさか、別ドラマで見覚えのあるような人形がこのドラマで出てくるとは思わないし、現地版のDVD予約特典でついてくるフォトカードにガウィン&カニンのものまでついてくるなんてあからさますぎるんだよなぁ…