ひといろ

舞台の感想とか推しの話とか

ヘブンズ・レコード~青空篇~

ヘブンズ・レコード~青空篇~ @よみうりホール
10/12 昼公演を観てきました。

f:id:hitoiro260:20181014204744j:plain

阪神淡路大震災から5年後の神戸を題材にした朗読劇。
“演劇を通じて、震災を伝え残していきたい”という想いのもと上演されたものです。

題材が題材だけに「今回はちゃんと事前にその時のことを頭に入れてから行こう」と思い、神戸新聞さんのページで阪神淡路大震災のことを勉強していきました。
本当に細かく細かくまとめられているページなのでぜひ見ていただきたいです。

www.kobe-np.co.jp


さて、その朗読劇ですが客入れのBGMが私の世代ばっちりでとても懐かしい空気に。
その客入れから開演に持ってく時の流れもとても良かったです。

本編は第1話から第3話までのオムニバス形式。

第1話は「とある家族」の
第2話は「とある夫婦」の
第3話は「とある恋人同士」のお話でした。

朗読劇だから普通のストレートプレイとは違って動き回ったりすることもそんなにないんだけど、とにかく役者さん方の熱量がすごかったのです。
台本を持つ手が震えるほど想いがこもっていて、舞台から放たれるその想いを受け取るだけで精一杯で、溢れる涙を止めることができませんでした。
あんなにお芝居で感情を揺さぶられたのは久しぶりの経験だったかも。
言葉にしたら何か大切なことが落ちていってしまうくらい繊細な感情でした。

誰もが震災で傷つき、必死に前を向こうとしていて、
物語の中のお話であっても実際にこういう経験や思いをした人たちがいて、
そのことを思うと胸が押しつぶされそうなほど苦しかった。

あ、それでも途中コミカルなシーンがあってちょっと笑えたのも良かったです(笑)
関西電気保安協会のネタが入ったのはもう最高でした(とか言う生粋の東京生まれ東京育ち)。
第2話のお二人の掛け合いのテンポも好きでした。

 

実はつい先週、神戸に行ってきたばかりなんです。普通に観光で行ったんですけど。
三ノ宮も被害が大きかったと聞いています。

f:id:hitoiro260:20181014205455j:plain


でも今、その面影はなくて。多くの人が生活をし、観光客が訪れる場所になっていました。この景色を見て誰が23年前に震災があったと思うのだろうと…。
阪神淡路大震災の時、私は2歳で東京にいたので記憶はありません。
同年に起こった地下鉄サリン事件は駅についた時に救急車がたくさん来ていてたくさんの人が座り込んだりしている様子を実際に目の当りにしていたので幼いながらうっすらと記憶はあるんですけどね。
自分にとっての大きな地震の記憶はやっぱり東日本大震災でしょうか。
初めて大きな地震を経験して、緊急地震速報のアラートが毎日のように鳴り響く中、不安な日々を過ごしました。

それでも幸運なことに自分が“被災者”になった経験は今までに一度もありません。
それでもいつか自分が大きな地震に直面する日は必ず来る。
大切な人たちを失うことになるかもしれないし、自分自身に何かが起こるかもしれない。

この朗読劇を通じて、他人事ではなく自分事として改めて天災のこと、復興のことを考えて行きたいなと強く思うことができました。

 

とある企業さんの調査でちょうど災害に関するものがあってそれが記事になっていたのですが…news.mynavi.jp

この調査の中で「過去に起きた災害を忘れてしまうことがあるか」という質問に対し、「ある」が15.2%、「時々ある」が40.5%で、実に過半数55.7%が「忘れたことがある」と答えているそうです。
当事者でないと忘れてしまうこともあるでしょう。当事者であっても辛いことを思い出したくなくて忘れていることもあるでしょう。
それぞれのことがあるから何とも言えません。
ただ、どうしてもこういった記憶は薄れていくものなので、こういった演劇を通じて伝えていくことってとても大切なんだろうなと思いました。

最初は行くの悩んでたんです。
東京公演が平日しかなくて仕事立て込んでたので休めないだろうなぁと思ってて。
本当は題材的にも神戸で観たいなと思ったし神戸なら土日公演あるし!とか思ったんですけどさすがにプライベートで月2回 神戸&来月も京都と関西に通うのは難しく…笑

でも観なかったらきっと後悔する、あれだけお芝居に熱い想いを持っている前ちゃんの朗読がどんな感じになるのか見てみたいと思って、気づいたら無理くり仕事休んで東京公演のチケット取ってました(笑)

本当に観ることができて良かった。
終始涙が止まらなかったけど本当に良かった。
あんなに感情を揺さぶられたことは最近なかったから役者さん方が芝居で削った命をそのままエネルギーとしてもらったような気がします。
今回2つのチームに分かれていたんですがもう一方のも都合がつけば見たかったと切実に思いました。

神戸公演も当日券あるのかな?関西圏の方で行ける方はぜひ観ていただきたいです。
 

あ、チケット取ってから公演後に指輪作ろうと決めていて。
作ってきたんです。

f:id:hitoiro260:20181014204817j:plain

f:id:hitoiro260:20181014204831j:plain


きっとこの作品は自分にとって思い出深いものになると思っていたので、そんな作品を観た後に作ったら身につける度に思い出せるだろうなって思って。

好きな指輪のデザインを選んでサイズを測って、その場で作ってもらうんですけど、自分の指に合わせて作ってもらえる1点ものなので思い入れのあるアイテムになりそうです。

 

三度の飯より演劇(っていうのは嘘)

一言に「演劇」と言っても色んなジャンルがあって


若くてカッコいい俳優さんがアニメやマンガのキャラそのものとしてお芝居をしているものや、

古典や文学作品、名作を大きなスケールで豪勢に演じるものや、

自分達の表現したいものを突き詰めて小さな劇場で上演するものや、

ミュージカル、ストレートプレイ、マイム…そういうカテゴリーに収まらないほどの、それぞれの「演劇」があって。


“芸術”としての演劇と、“エンターテインメント”としての演劇
それだけで全然違うわけですよ。


これだけ2.5次元というジャンルが出てきた中で、若い人が劇場に足を運ぶ機会が増えて、2.5次元作品に出てた役者さんの他の舞台にも行くようになっても小劇場まで興味を持つ人っているのかなって(笑)
正直思っちゃうんですよね。

2.5次元作品に出る役者さんが他の作品に出ても商業演劇だし、小劇場系に出ることなんてほぼないんじゃないかな。


2.5次元ジャンルってマンガやアニメというコンテンツと演劇を組み合わせて、ビジネスとして成功させてて、今まで劇場に足を運ぶことがなかった層まで取り入れてる。
これってすごいなと思っていて。
その一方で小劇場はまだマイナーで敷居が高いイメージなのかな~。

 

自分自身は商業演劇も観るし、知り合いに演劇をやってる人が(環境的に)多いので必然と小劇場に足を運ぶ機会に恵まれていて時々観に行くんですけど、逆に2.5だけ観てたら小劇場行ってたかな?って思わなくもないんですよね。

でも折角なので、2.5次元で生のお芝居という世界に触れた人たちに、もっともっと色んな演劇・お芝居に触れてもらえたら、もっとこの業界も盛り上がるのかなぁとか思ったりするのでした。

 

な~んてことを高校時代の先輩たちがやってる劇団の公演を久しぶりに観てきて、そのあと当時の顧問の先生と公演を観に来てた先輩と遅くまで演劇について語り合った翌日にふと思うのでした(笑)

 


こういうこと書いてるとやっぱり舞台に立ってるより外側からどう見えるか、どう見えてほしいのかってことを考えてコーディネイトしていく方が自分には合ってるのかなって考えたりしますが…
それはもう職業柄もあるのかもしれませんね!笑


f:id:hitoiro260:20180922003756j:image

最近買った本。

まだ読み途中ですが、著者の方、かの有名な「逃走中」を企画した方で、他にもフジテレビの深夜アニメブランド「ノイタミナ」の立ち上げをした方らしいのです。

そうそう、仕事してる時にお客様から「どうやってキャッチーな言葉とか考えるんですか?」「どういうところから情報を得てるんですか?」「そういうサイトありませんか?」と質問されたのですが

「本です!そういう本、たくさん出てます」

と答えておきました。


f:id:hitoiro260:20180922003809j:image

なんでもインターネッツで情報が手に入る社会ですが、専門書はやっぱり専門書なのですよ!!

 

 

 

連休明けからまたドッタバッタするんですが、このお休みは楽しみがいっぱいなので目いっぱい楽しもうとおもいま~す!

(やっと演劇以外のことが書けそうだ 笑)

歴タメLIVE

歴タメLIVE 第3弾@EXシアター六本木
9/9 マチネ公演を観てきました!


f:id:hitoiro260:20180910235658j:image


DVDでは何度も観てたけど、生で観るのは“はじめまして”な歴タメLIVE!
「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」は義輝の時から観ていてとても素敵なコンテンツだなぁ~と思っているのですが、歴史小説をもとに上演される劇は濃密に、LIVEは気軽に面白おかしくできるのが本当に魅力的だなぁと思ってます。

この企画をしてる方が、かの有名な「戦国鍋」のプロデューサーさんなので、面白さは折り紙付きです(ご本人の負担になるだろうか…笑)



個人的に歴史が大好きで、教科書に載らないようなことが「演劇」「エンタメ」として楽しめるのが本当に面白いし最高だと思っていて。

自分が歴史の先生だったら生徒たちにこれ見せるだろうなって思うんです。

年表だ単語だって、歴史ってどうしても「暗記科目」になりがちで苦手な人、興味がない人って大勢いると思うんですね。
でも、面白おかしく学べると興味を持ちやすいし、「もっと知ってみたいな」って思えるんじゃないかなぁと思ったり。


そんな楽しみ方ができる「歴タメ」シリーズって本当に最高ってお話です

 

ちなみに、今回のコントはもうバックにテレ朝ついてるからこそのネタだったなとww
ものすごく詳しいレポをnumanさんが載せていらっしゃるのでぜひご覧ください!

numan.tokyo




あと今回のコントが上手いこと流行り(TikTok、Youtuber、U.S.A.)を取り入れた内容で
「舞台なのにこれはTV的なエンタメコンテンツ作る人っぽい!!!面白い!!!」

って思いました。

 

役者さんのお話

今回は本っっっっ当に、自分が気になる役者さんばかりで、めちゃくちゃ気になってた!!!本当に!!!!(熱弁)
別のお芝居観て、「もっとこの人のお芝居観てみたいんだよなぁ~」って人ばっかりだったのです。
しかもそれが歴タメだから絶対違う一面見れるだろっていう期待を込めて(笑)


・前ちゃん(前山剛久さん)
グッズのビジュアル見た時から「やべーなんだこの私の好みど直球に来てるキャラ」って感じだった(笑)



MARU4の森蘭丸としてアイドルしてるのも素敵だったし、サイコパス水戸黄門も面白かったんだけど、「じゃない方将軍※」の括りで出てた時が一番だった。
※徳川将軍の中であまり有名じゃない将軍についてピックアップしたコント

あのね、あのツッコミというかガヤのテンポが絶妙すぎて、思い出しただけで笑える(笑)そこが前ちゃん上手いな~って思ったポイント。
おちゃろく(御茶ノ水ロック)の奈良くんの時もテンポ良かったけど、こういうお芝居映えるなぁと思いました。

 

え、もう少し前ちゃんについて語って良い?(笑)


いや、最後の挨拶聞いた時「本当に真摯な人なんだなぁ~」というのが伝わってきて。
芝居に対しても観に来た人にもとにかく真摯、真面目。
私が前ちゃん知ったのがおちゃろくだから、まだ他の作品をあまり見れてないし、どんな人なのかも知らないけど、おちゃろくのバクステで話してことも合わせて、私のイメージは本当に芝居に真っ直ぐ向き合う人だなって思ってるんです。
今回のお芝居は総じてコミカルなんだけど、なんていうかそういう芝居の姿勢が出てたからあんなに笑える良いお芝居だったんじゃないかなぁって思うんです。
うん、好きすぎかな(笑)


・高野くん(高野洸くん)
もう周りに高野くん大好きな人が多くて、刀ミュ(ミュージカル刀剣乱舞)の膝丸を映像で観てた以外、他のお芝居観たことない私の期待値も大だった(笑)
とにかくセリフが聞き取りやすい!そしていい声!!笑
コミカルな演技も上手でこれからの伸びしろに期待してます!!
あとMARU4の時のダンス、さすがでした。めっちゃキレッキレ!側転がきれい!
お見送りの時の笑顔が素敵だった。これはお姉さまたちを落とすやつや…。
ちなみに今回高野くんが演じたのが源義経で、膝丸は義経に縁のある刀でもあったので、「なんて運命なんだ…いや意図的か!?」って思ったのはここだけの話(笑)


・陳内さん(陳内将さん)
TRUMPで観た時から「この人の他のお芝居めっちゃ観たいんじゃ~」って思いながらA3!をスルーしてまさかの歴タメではじめまして。
やっぱコメディになっても上手い。なんというか上手いんだ(語彙力)
そしてお顔が整いすぎてて本当に男性に言っていいのか分かんないけど美人!!!
しかもお見送りの時、しっかり目をあわせてくださって、そういうとこだぞ!!!!!!!!(また他の舞台観に行きます!!!!!!!)

 

 

 

実は接近イベントが大の苦手で、今一番応援してる染さん(染谷俊之さん)でさえ個人イベントに行ったことないのに


「キャストによるお見送りあります」というアナウンス…。


え、無理じゃない??これ死ぬやつじゃない?????
そういうことは事前に言って!!!!
(メイクと服装手抜きじゃなくてよかった!!!)
※でもお見送り希望しない人で出ていくのもあれなので、その場に留まった(笑)


しかも私、一人で観に行ってたんですね。
友達がいればかろうじて緊張を分かち合ってキャストさんにも「ありがとビーム!」できたし、うちわ手にして本人の前に行けただろうけど、すみません小心者だったので「(最高に面白い舞台を)ありがとうございました!!!」って言うのが精一杯だった、むしろ両手振りながら(出来てたか分からないけど)笑顔だった私を全力で褒めてほしい。

でも役者の皆さん、1本終わって疲れてるだろうに笑顔で目を見て挨拶してくださって本当に素敵な方たちだなって思いました。
皆さんしっかり目をあわせてくださったんですけど(私が合わせられねぇ!)、中でも陳内さんの破壊力が強すぎて、あぁもう、本当に、ありがとうございます…!!

 

 

 

こちらの記事でちょっと出てたお話しなのですが

rekijin.com

 

もっと歴史を深く知りたくなるシリーズって、座間さんと長く一緒にお仕事をされていて、このシリーズにもずっと出演されている俳優の山崎樹範さんが

戦国鍋TV」の時に知り合った若い俳優さんたちが、主に2.5次元の舞台で活躍しだしたんですが、間口が広がったぶん、消費されていくスピードが早いことに危機感を感じたんです。彼らが今後、俳優を続けていくためにも、ちゃんとお芝居ができる場があったほうがいいですよ、座間さん!とお声がけしたんです。 

2017年10月20日 歴人マガジンインタビューより引用

って座間さんに持ちかけたのがきっかけの1つだったらしいんです。

たしかにマンガやアニメが原作になった2.5次元は近年ものすごいブームになっていて、若手の役者さんが次々と出てきて、長く役者を続けていくのも一苦労だと思うんですね。
それに若いうちはその見た目で勝負ができても、歳を重ねるとそれでは立ち行かない部分が出てくるはず。

2.5次元がいわゆる“普通”の舞台より下とか、そういう考えはないけれど、役者を続けていくのであれば、もっと色んな芝居が出来なければいけないんだろうなって私も思っていて。偉そうなことを言うのであれば2.5次元だけで終わってほしくないなって思うんです。

私はもっとあなたの色んな表情(演技)が観たいんだ!!!

これまで舞台もテレビも色んな作品に出演してきた山崎さんが後輩を想ってこういった話を持ちかけてくださったことを知って、なんかすごく嬉しかったです。

 

 

某アニメで「笑うとNK細胞※が活性化する」ということを学んだのですが、笑うならぜひ歴タメLIVEを!!みんな歴タメLIVE見て健康な生活送りましょう!!
※がん細胞やウイルスと戦うリンパ球

 

ちなみに私は体調を崩して今日点滴を入れてきました☆

 


【歴タメLive】 PRダイジェスト

 

気になった方はこちらからDVDご購入いただけますので、ぜひ!(宣伝は基本)

TV ASAHI MUSIC ONLINE STORE