約3か月ぶりの更新ですね!気がついたら年が明けておりました(笑)
今年もゆるやかに更新をしていこうと思いますので、皆様よろしくお願いいたします。
ということで新年1発目の更新は、配信開始と同時に視聴を始めたのに多忙につき数話を残して年を越してしまったこちら。
「組み立て式家族~僕らの恋の在処~」(原題:조립식 가족、英題:Family by Choice)です。
以前、アップした中国ドラマ「家族の名において」のリメイク作品です。
個人的満足度★★★☆☆(3.5)
40話ある原作の大筋を変えず、全16話(約16時間)でまとめ、別作品として楽しめるリメイクになっていて良かったです!韓国ドラマが得意とする甘いラブラブシーンの描写も素敵(ファン・イニョプ安定のかっこよさ)。
原作未視聴のままで見ていたら多分4以上の評価。だけど原作を見てしまった人が後から見るとちょっと物足りなさがあるのでこの評価です。
でも各登場人物の感情が綺麗に整頓されているので、見ていて一切のストレスはなく、とても見やすい作品だと思いました。
個人的にどちらも未視聴な状態なのであれば韓国版→中国版の流れで見ることをおすすめします。
結末は原作と同じなので、今回は中国版と韓国版を見比べての感想を書きますね。
個人的に気になったところ
食事シーンが少ない
中国版は家族で食事をするシーンが多い(食事を共にすることで絆を深めている)のに対し、韓国版は普通の家族の食事だなと感じました。これは中国が食事を大切にする文化であるという背景が強そうですね。
孤独だったサナ(凌霄)を救ったのは、ジュオン(尖尖)と彼女のお父さんとのご飯の時間だったので、「食事」に対する特別な意味が韓国版で薄れてしまったのは少し残念だなと思いました。
家族感がちょっと薄い
これも中国と韓国の文化的背景の違いかもしれませんが、韓国版の方がやっぱり家族感・兄弟感は薄い印象。一緒に食事をしたりして共に過ごす時間が多く、本人たちも「兄妹で家族だ」と言っていても、中国版ほどの距離の近さはなかったなーと思いました。中国版は「困難も3人で乗り越えていく」という感じなんだけど、韓国版は「自立した3人が必要な時に互いを気遣いながら生活している」という感じ。
あと、韓国版では自分の父親ではない方のお父さんを「아저씨(おじさん)」と呼んでいるけど、中国版では実父もそうでない方の父も「爸(お父さん)」と呼んでいるという違いも大きいですね。
そのわりに、中国版だと凌霄と尖尖が付き合うことも将来結婚するであろうことも大歓迎って雰囲気だったのに対し、韓国版だとジュオンのお父さんが一言返事でサナとの交際をOKしなかったというのが興味深かったです。
(まぁ凌霄は小さい頃から尖尖大好きなのを主張して外堀埋めてたからな…笑)
韓国版のお兄ちゃんたち控え目
韓国版のお兄ちゃんたちも妹にデロ甘だったけど、それ以上に中国版がデロ甘すぎる(笑)だって凌霄が歯医者になったのは甘いものばかり食べて虫歯になりやすい妹のためだし、子秋がパティシエになったのも甘いもの好きの妹のためですよ!?もう人生が妹を中心に回ってるんですよ。
あと、韓国版のお兄ちゃんたちは感情をセーブしがちなんだけど、中国版のお兄ちゃんたちは結構ドストレートに感情表現するのも違いがあって面白いです。
特にヘジュンと子秋は正反対すぎてびっくりしたけど、ヘジュンの控え目な性格ゆえに生まれる葛藤が切なかったなあああ!
韓国版の方が全体的に大人っぽい
兄弟の性格の違いもそうなんですが、高校生時代含めて韓国版の方が大人びている印象でした。特にジュオンが尖尖と違ってちゃんと年相応の成長をしていたのが大きい(笑)
尖尖は男親と兄に囲まれて育ったがゆえに、女性らしさや恋愛に疎いまま育ったのにジュオンはどうやってそこをクリアしたのだろうと思ってしまう…。
(尖尖、お兄ちゃんとお父さんたちの前で「生理来たの!」って大声で宣言するシーンありますからね 笑)
まさかの凌霄ママの方がまだマシかもと思えてしまう展開
中国版を見ている時に過去イチこのキャラクター無理、もう視聴続けるのがつらいと思ったのが凌霄ママだったのですが、それを遥かに超えるサナママ…。
ぶっちゃけ凌霄の境遇の方がサナよりだいぶキツいのですが、それでも凌霄ママの方が全体的に凌霄への愛はあったのかなと思ってしまうほど、サナのお母さんに愛がなくて震えた。
最終的には関係修復してそうな描写が差し込まれていたので「めでたし!」って感じなんだろうけど、まさか凌霄ママ以上にやばい人が出てくるとは思いませんでした(笑)
韓国はちゃんと警察に通報
中国版も韓国版も夫婦喧嘩が苛烈なのですが、韓国版はちゃんと近所の人が警察に通報している描写が入っていて、笑うシーンじゃないのにめっちゃ笑ってしまったんですよね。中国版、あんなにやばい音がしてるのに近隣住民誰も通報しないんかい!と思ってたので(笑)本当に細かい描写の違いなんですが、お国柄の違いを感じられて興味深かったです。
描くものの違い
両国版とも「家族」が物語のメインテーマではあるのですが、中国版はサブに「子どもの成長」、韓国版は「大人(親)の葛藤」があるのではないかと思いました。
中国版は話数がある分、主人公の友人たちの家族まわりも丁寧に描かれています。
韓国版でいうタルのポジションにいるのが中国版では明月という子なのですが、タルのように親との関係性に悩み、そこを脱するまでの姿が描かれます。また中国版にはもう1人、燦という友人が出てくるのですが、この子も両親との関係性や自分の将来について悩みながらも自分らしく生きていく道を見つけていくまでが描かれているんですね。
凌霄も作中で「大人になるのは一瞬だ、その瞬間が分かるのは自分だけ。日々の暮らしの重みを感じ始めたら、その瞬間から大人になる。」と口にするのですが、家族の在り方や家族との関わり方を通して、子どもたち本人が成長していく姿が描かれています。
対して韓国版は子どもたちの成長よりは大人(親)の葛藤であったり、とりわけジュオンのお父さんの物語である要素が強い印象を受けました。
男親一人で子どもたちを育てる責任であったり、ヘジュンの本当の父親でないがゆえの葛藤だったり…。
そして、サナとジュオンの恋愛関係がしっかり描かれていることにより、ヒューマンドラマよりもラブロマンスの要素が強めに出ていた印象でした。
あくまで個人的な印象なのですが、双方の描かれ方の違いを楽しむのも面白いと思うので、ぜひ韓国版が面白いと思った方は中国版も見てみてくださいね!!!
あ、最後にどうしても言いたいこと1つ。
「~僕らの恋の在処~」っていう邦題のサブタイ、絶っっっっ対いらん!!!!!(邦題ダサくなる問題どうにかしてくれ)
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