舞台 刀剣乱舞 慈伝 日日の葉よ散るらん
「舞台 刀剣乱舞 慈伝 日日の葉よ散るらん」 6/22 ソワレ
そして東京・大阪・兵庫のアーカイブ配信、東京凱旋(大千秋楽)のライブ配信全部観ました!!(いやー長かったな…笑)
オープニングからして今までとテイストが違ったから「!?」ってなったけど物語全体を観るとちゃんと「刀ステ」だなって思えた作品でした。
以下、ネタバレもあるので閲覧注意
続きを読む<回顧録>私と2.5次元舞台
2.5次元舞台について時々書く私。
改めて「私と2.5次元舞台」の関係について回顧録的なものを書こうかなと思って書き出してみました(完全自分の記録用)。
初めて「2.5次元」と呼ばれる舞台について知ったのが「ミュージカル テニスの王子様(テニミュ)」
それまで私は「2次元大好き!」タイプだったため、
中学時代に友人が「ミュージカル 『テニスの王子様』 in winter 2004-2005
side 不動峰~special match~」のDVDを貸してくれて、
某動画サイトでネタにされているのも、
この公演、
ちょうどその頃にD-BOYSが結成されて、
「美味學院」とか「DD-BOYS」とかがこのタイミングかな。
ただその頃のメインはアニメと声優さんだったのでのめり込むこと
空白期間は私自身、高校演劇をやってたんだけど、
※他人のお芝居を観て勉強するのはめちゃくちゃ大事です
大学時代、
原作が好きだったことや、「再現度が高い」
結論「めちゃくちゃ面白かった」
確かに再現度が高いし、黒執事の
2.5次元作品だとどこか歌のクオリティはそこまででないという印象が強かったけれど、生執事に出ている人たちはみんな上手くて圧倒された。
だがしかし、まだハマらなかった(笑)
その間にたしか城田優さんのミュージカルソング歌うショーに行っ
「ミュージカル 薄桜鬼(薄ミュ)」とか「舞台 弱虫ペダル(ペダステ)」については、宣伝動画とかチラ見して存在は知っていたし役者さんについてもなんとなく把握してるけど、ガッツリは観ていなかった。
どこで私の人生を狂わせたのか。
それは社会人になってから「舞台 刀剣乱舞(刀ステ)」の初演を観てからだった。
(実はその間に「ハイパープロジェクション演劇 ハイキュー!!(ハイステ)」も観てたんだけど以下略)
これも原作が好きで、舞台化すると聞いた時は「あんな!!
特に鶴丸国永をやっていた染谷俊之さんに惹かれてこの沼にずぶず
染谷俊之、罪深い…。
めっちゃ鶴丸!!!!「あ、鶴丸生きてたらこんな感じなんだろうな」って思った。もちろん鶴丸だけじゃなくて他のキャラクターも原作キャラにものすごく寄せてくれていて感動した。
あと2.5次元って若手のかっこいいお兄さんたちが演じているのもあって、アイドル的なキラキラ感があるものなのかなって思っていた節があったんだけど、刀ステはストーリーも見応えがあって単純に「舞台作品」として楽しめたのも大きかった。
そんな感じで「染谷さんの舞台もっと観に行きたい!」と思い、社会人になって金銭的な余裕も出来たことも相まって舞台通いをす
ちょうど染谷さんが2.5次元からそれ以外の作品にもたくさん出るようになった時期だったから、言うほど染谷さんの2.5次元舞台って行ってないんだけどね(笑)
今まで、
自分が普段触れないような作品でも好きな役者さんきっかけで色んなものが観れて、
あと、1人の役者さんが作品ごとに違った役を演じる姿を見ると「
役者さんきっかけで2.5次元を観に行く時はやっぱり「
(運が良いのか私が好きな役者さんが出る作品は元々自分が知ってる
だから「私と2.5次元舞台」という題にしておきながら「2.5次元舞台が好きなのか」と問われるとちょっと疑問符で、あくまで演劇のいちジャンルに「2.5次元」
それは私自身が小さい頃から舞台とかミュージカルに馴染みがあったからなのかなと思っている。
ただ1つ言えるのは「2次元が至高!3次元(2.5次元)
「✕✕が舞台化するの!?キャストも良さそうだし行ってみようかな」っていう気持ちで2.5次元を気軽に観に行けるようにはなった。
自分がそう思えるようになったのも、再現が難しい2次元のキャラクターや世界観を限界まで近づけて表現しようとしてくれる役者さんやスタッフさんのおかげでストレスなく舞台が楽しめたから。そしてその溢れんばかりの熱量で心を動かされた体験があってこそだと思う。
昔、どこかで抱えていた否定的な気持ちが自分の中で変わっていって「2.5次元は2次元を壊すものではないから安心して観れるようになった」というのが大きい。
0から創り上げることはもちろん難しいけれど、ある程度観客側にキャラクターのイメージが付いているものに合わせて創り上げることは、それ以上に難しい部分が多々あるはず。
それでも観た時に「あ、キャラクターが舞台上にいる」と思わせてくれるのは、役者さんの努力の賜物だし、そんな素敵な役者さんや作品に出会えたことが何よりも幸せだなって感じる。
ますます盛り上がりを見せる2.5次元舞台がこれから先の未来、どういう状態になっているかは分からないけれど、演劇という大きなジャンルの中でも「2.5次元でしか表現し得ないこと」や「2.5次元だからこそ良い」と言えるものに出会い、2.5次元舞台の可能性を目の当たりにして心を震わす体験が出来たら良いなと思う。
ちなみに2.5次元舞台の歴史については電ファミさんのこの記事にめちゃくちゃ詳しく書いてあるので、ぜひ読んでほしい。
≪結果発表≫2.5次元舞台に関するアンケート
先日、Twitter上で「2.5次元舞台に関するアンケート」をさせていただきました!
ご協力くださった皆様、ありがとうございました!
今回はその結果発表のまとめです。
(私の力不足により回答サンプル数が少ないので、あくまで「こういう回答結果でした~」という感じでお読みください)
調査期間:2019年6月21日~2019年7月1日
回答者数:女性 33名
集計方法:GoogleフォームのURLをTwitter上で拡散し任意回答
※あくまで個人の趣味範囲でアンケートを実施したものです。
回答者基本データ
ツイートに回答フォームのURLを貼って任意で拡散してもらったので、フォロワー属性が影響している可能性大。ゆえに年齢層は20代以上が多めという結果に。
居住地域は大都市圏である関東・近畿が多数派。
2.5次元舞台の観劇経験の有無
2.5次元舞台の観劇経験の有無ときっかけについて質問したところ回答者の8割が観劇経験ありという結果に。
観に行くきっかけとしてはやはり「原作(アニメ・ゲーム等)が好きだから」が大半を占め、その他「役者さんが好きだったから」「友達に誘われたから」「もともと舞台(演劇)が好きだったから」が少数派でした。
「宣伝などを目にして気になったから」という回答をした人は今回のアンケート結果ではいませんでしたね…。
作品によっては大々的な広告掲出やタイアップ企画等をしていますが、それはあくまで「ファン(観劇したい層)向け」であり、「劇場に足を運んでもらうための宣伝」ではないのかもしれないです。
(そもそもその時点でチケットソールドアウトしてることザラだしな…)
フライヤー等を観て「あ、原作知らないけどこれ気になるから行ってみたいな!」って流れは、原作と切っても切り離せない(むしろ原作をある程度踏襲することが大事)な2.5次元作品ではなかなか難しいのかも…。
「2.5次元舞台の魅力」について質問したところ、上位を占めたのは「舞台ならではの演出」と「ビジュアルの再現度」でした。
原作で描かれないストーリーが見れたり、3次元で表現することによってより作品の世界観が広がったり深まったりするのが魅力のようです。
自由回答では「推しが喋って動く」「漫画、ゲームでは見れない画面外での様子が見れる」というご意見も!
年間観る作品数としては「1作品」が多数派。自分の好きな原作作品の2.5次元舞台だけを集中して観るという層が一定数いると考えられます(そもそも原作を知らないと行きづらい…)。
中には年30作品観に行くという猛者も!!!
ちなみに、ぴあ総研が2019年7月4日に公開した2.5次元ミュージカル市場に関する調査によると、2018年に上演された作品のタイトル数はなんと「197作品」にものぼり、2000年の調査開始時の「15作品」と比べると爆発的に上演タイトルが増えているようです(どうりで劇場が足りないわけだよ…)。
※このぴあ総研の調査結果はとても興味深かったのでまた別の機会に掘り下げようかな…掘り下げないかもしれないけど(笑)
逆に観たことがない人に「観に行きたいと思わない理由」について質問したところ、「原作が一番だから」という理由が半数以上でした。
2次元のキャラクターを3次元で再現することによって原作の世界観や魅力が広がる一方、元の2次元キャラクターのイメージ(ビジュアル、声優さんのボイスアクト)を崩したくない方もいるってことですね。
逆にこういった人たちが観に行くことがあった時に「どういう風にイメージが変わったか?」っていう心境の変化についても機会があったらヒアリングしてみたいと思いました。
「2.5次元舞台を観たことがある」と回答した人に対し、「2.5次元舞台をきっかけに2.5次元以外の舞台を観に行くようになったか」を質問したところ、「はい」と答えたのは意外にも4割という結果に(もっといると思ってた)。
「はい」と答えた人は2.5次元舞台に出演していた役者さんが好きになり、その人が出ている作品を観に行くようになったという人や、「舞台 刀剣乱舞」「舞台 K」の演出・脚本を担当している末満健一さんのシリーズ作品「TRUMPシリーズ」を観に行くという人も。また劇団四季の公演を観に行ったという方もいました。
ちなみに小劇場系行くって書いた人いなかったなぁ…やっぱ敷居が高いのかなぁ…。
まぁ、なかなか2.5次元から小劇場演劇を観に行くきっかけってないもんね。
個人的に気になってたことNo.1が「2.5次元舞台をきっかけで舞台に携わりたいと思った人がどれだけいるか」ということ。
ん~!!!やっぱり少数派!!!!!笑
“観る”のと“やる”のはやっぱり違うんですかね。
舞台観たら「いいなー自分もあの舞台に立ってみたいなぁー」とか思いません??思いませんか…そうですか…。
友人に同じ質問をしたら「観るのは好きだけど自分がやりたいとは思わない。観るだけで十分」とバッサリ言われたので、「自分もやりたい!」って思った人は結構レアケースですよ!!笑
「やってみたい」って興味を持てるのも1つの才能ですって!
ちなみに「やってみたい!」という稀有な方に「どんな仕事をしてみたいか」という質問をしたところやはり「役者」に票が集まっていました(そりゃそうだ)。
意外と裏方にも興味を持っている人もいるみたいですが照明…(´;ω;`)←元照明担当
ちなみに舞台に携わる仕事について書かれた記事で「なるほどな~」と思ったものがあったのでガチで「将来的に舞台に携わりたいです!」という人がいたら参考になるかもしれないです。
<余談>
最後に「あなたが他の人におすすめしたい2.5次元舞台について作品名とその理由をご記載ください」という自由解答欄を設けたのですが
みんな刀ミュ(ミュージカル 刀剣乱舞)大好きかよ!!!!!ってくらいおすすめされた(笑)
ありがとな!!!!私、刀ステ(舞台 刀剣乱舞)ばっかりでミュは配信でちょっと観た程度なんだよ…。全力で沼に落とそうとしてくる感じ嫌いじゃない(笑)
もちろん他の作品もたくさんおすすめいただきました、ありがとうございます。
刀ミュ含め、おすすめいただいた作品は余裕が出来た時にちょっと追ってみようと思いますよ!
他におすすめの作品があったら教えてくださいね♪
トルツメの蜃気楼
「トルツメの蜃気楼」@ザ・ポケット 6/23 マチネ公演 観劇
27歳、昔は人前に立つようなお仕事(比喩表現)に憧れ、現在は業務で校正“的”なお仕事をしているリアルな人間が観てきました。
※あくまで私の仕事は「校正的」なお仕事なので、このブログを読んでも誤脱字してるかもしれないし、「ここの言葉遣いおかしくないですか???」っていうのもあるかもしれないので悪しからず(盛大な予防線)。
以下、さらっとネタバレありです。
あらすじ
「負けてからはじまることだってある」
何者にもなれない私たちの、終わらないための物語。
小さな編集プロダクションに勤務する横井ユリ、27歳。
日々、人の書いた文章の誤りを見つける【校閲】を続けている。
ある日、いきなり会社の上司から「アイドルにならない?」と誘われる。
個性豊かなメンバーとともに、アイドルフェスへの出演を目指すことに……。
ユリは、かつての同級生・アヤに想いを馳せる。
「一緒に来てくれないから、一緒に夢を叶えることにした」
上京してアイドルになった彼女。夢に敗れていなくなった彼女。
微笑みを向けるアヤの幻影は、今日も消えることはない。
心が折れても人生は続く。負けてからはじまることだってある。
これは何者にもなれない私たちの、終わらないための物語――。
※公式サイトより引用
「りさ子のガチ恋♡俳優沼」でくれはさんの作品に触れ、他の作品も観てみたいと思って今回劇場に足を運んだんですが、
なんでくれはさんの作品ってどの人物の気持ちも痛いほど分かっちゃうんでしょうね。
誰もが「正論」を言っているから、どの人の言い分も分かるし、どの人にも感情移入出来るから観ながら心がぐちゃぐちゃになる(笑)
演劇って「楽しかった~」とか「(笑えるという意味で)面白かった~」とか、正の感情だけを持って帰るものではなくて、時には「悲しかった」「つらかった」とか負の感情を持って帰ることもあると思うんですよ。
くれはさんの作品を観た後は必ず自分の中で生まれた感情と向き合うことになるし、なんか娯楽として演劇を楽しむだけじゃなくて好き(もちろん娯楽として楽しめる作品が嫌いって意味ではない)。
今回はそんな私がこの作品から「持ち帰ってきた気持ち」とかをつらつら綴っていきます。
感想
私、これまで女性だけの舞台ってあまり観に行く機会がなかったんですけど、すごく良かった。みんなパワフル!
しっかり1人ひとりのキャラが立っていて見応えがあったし、同じ女性としてすごく憧れた。みんなかっこいい!
特に芸能プロダクションのプロデューサー役をされていた工藤亜耶さんのお芝居がリアルすぎて観ている私が萎縮してしまった(笑)
この作品はある種、「アイドル業界の現実」みたいな部分を描いているのですが、これって別にアイドルに限った話ではなく役者とか歌手とか、とりわけ芸能に携わる人には刺さる作品じゃないかなって思います。
芸能じゃなくても良い、広く言うと「夢を追いかけている人」。
主人公 ユリの同級生・アヤはかつてアイドルを目指して上京したのですが、追い詰められて「負ける」のではなく「逃げる」選択を取りました。この出来事がユリの人生に大きく影響するわけですが、「負ける」「逃げる」の違いってすごく大事なんですよね。
劇中のセリフでも
「逃げるとね、何もかもが全部終わっちゃう。でもね、負けただけなら終わらないんだ。」
ってくだりがあるんですけど、一生懸命頑張っていることが成就しなかった時、ちゃんと心が折れるって大事なことだと思うんです。
心が折れるって本当にしんどいんですけど、そこから立ち上がってまた一歩を踏み出すための大切な過程なんですよね。
ちゃんと折れないといつまでもずるずる引きずって引き際が分からなくなって、後戻り出来ないところまで行ってしまうことがあるので。
ちなみに劇中でアヤを富山に閉じ込めている(ように見える)存在として立山連峰の話も出てきますが、東京生まれ東京育ちの自分は初めて立山連峰を目にした時、めちゃくちゃ感動しました。
逆に私はビル群の方が閉塞感があって嫌いです。
これもやっぱり育った環境の違いかな?
舞台セットもビルにも高く連なる立山連峰にも、学校の窓にも、無数に存在する校閲対象にも、色々な風に捉えることが出来るもので、観る人の目に委ねられる舞台美術が素敵でした。
あとラスト、「これって誤植ですよね?」「赤字入れます。」の流れ。
席が後方だと何て書いてあるか読めないと思うんですけど「トルツメ」って赤入れしてるんですよ。これ最高。本当に最高。
たとえ赤入れしている文字が見えなくても「誤植」と言っている時点でトルツメするって分かるじゃないですか。あの演出が憎い(笑)
※後日くれはさんのTwitterでこの単語がトルツメされてたのを知ってさらに「くっそおおお!!そういうところ!!!」ってなった。
おわり? トルツメ。終わらない。#トルツメの蜃気楼 pic.twitter.com/bQ33bTml9M
— 松澤くれは (@suama_sweetnam) June 23, 2019
校閲(校正)のお仕事のあれそれ
劇中で「表記がゆれてるんです!!」って聞いた時に、「あ~私がいつも言ってるやつぅ~!」と思いました。
表記ゆれってあまり気にしないけど、気にするようになるとひたすら気になる(笑)
校閲・校正のお仕事って本当に地味なんですよ。
ひたすら読んで赤入れして、読んで赤入れして…。
でも正確な情報を伝えたり、正しい日本語で伝えるためには必要不可欠なお仕事だし、その表現が本当にOKなのかって色々気になるようになるし、奥深いお仕事だなって思います。
だって普段の生活の中で文脈を考えた上で、「ロープウェイでのぼる」の「のぼる」が「登る」なのか「昇る」なのか、はたまた「上る」なのかってあまり深く考えないでしょ?笑
確かに劇中で言われているとおり「クリエイティブなお仕事」ではありません。
(読みやすい文章を編み出すという意味ではある種クリエイティブかなとも思いますが…。)
私は元々クリエイティブが好きなタイプなので、このお仕事を続けられるのなんでかなってよく考えるんですけど、文章読むのが苦じゃない、しいていうなら「文章」を書くことが好きなだけ、というところに行き着きました。
ぶっちゃけ本読むのはそんなに好きじゃないです(笑)
だから別に好きじゃなくても適していれば仕事は出来るんですね。
職業選択の自由がある中で、各々が仕事を手にして生活をしています。
自分の“好き”を仕事にする人もいれば、そうじゃない人だってたくさんいます。
でも最終的には「その仕事に自分が適しているか」なのかなとも思ったりするのでした。
でも校正の仕事なんかはいつかAIとかに取って代わるのかなぁ…。
隙あらば自分語り
実は私は小学生の頃から声優に憧れていました。声優から派生して舞台役者にも興味を持っていました。
そんなことを思いつつも諸々の事情でその道には進まず、普通に大学で就活して、でも夢を諦めきれず養成所の体験レッスンに行ったりもしたんです。
声優というお仕事は基本的に「どんな年齢でも出来る」と言われます。
確かにチャレンジは出来るし、実際頑張っている人もいます。夢を叶えた人もいます。
でも最近の業界を見ていると昔よりもビジュアルの露出が多いし、特に女性は若いうちが華と言わんばかりのように見える。男性は30過ぎてから売れる人がいるから女性とはまたちょっと違うかもしれないけど。
そんな時、「20をとうに越えた自分がそこにチャレンジしてどうにかなるのか」って思ったんです。
理想と現実に挟まれて自分の心の持って行きどころがなくて苦労した。
憧れの人たちは画面の前でキラキラしている。
それに強く惹かれたし、特に声優というお仕事は声のお芝居であるがゆえに「何にでもなれる」部分がかっこいいと思っていた。
でも、自分にそのキラキラが出せるのか、あるのかって考えた時に急に画面の向こうがものすごく遠く感じたんですね。
そんな感じで努力する前に見切りをつけた自分はそもそもスタートラインにさえ立っていなかったんだと今になっては思うのですが、
「何者かになろうとして、何者にもなれない」葛藤って、きっと誰にでも1回は経験があることだと思うんです。
でも私は自分が描く夢に見切りをつけて会社員として働いていること、今では後悔していません(たまーに演劇のワークショップとか出てるけど)。
というより後悔しないような人生を歩もうとしている最中です。
自分が思い描くとおりにならなかった時にどんな選択をし、そして前を向いて歩けるかが大事。
せめて夢を描いていた自分に恥じぬように生きたいという、自分なりの意地なのかもしれませんけど。
自己表現の時代に生きる私たち
今の時代、SNSを通した自己表現が拡がりを見せる中で、「インフルエンサー」みたいな、一般人だけど有名人って人が増えてると思うんですよね。
歌が上手い、おしゃれ、面白い…その人のスキルとかパーソナリティが武器になる時代。
そういうのがとても多く目に入るから「自分ももしかしたら…」と思う人もいるかもしれないし「それに比べて自分なんて…」と思う人もいるかもしれない。
劇中に登場するアルバイトの大学生 川原はいわゆる「インフルエンサー」なんですが、夢を追いかけて頑張るアイドルのアリスやあいりんたちとの対比として存在してるのかなって思いました。
特別な存在じゃないのに特別みたいな。
何かになろうとしてるわけではないのに、注目を集める存在になってるとか。
夢追い人がいる中で特に「有名になりたいんだ!」って思わなくても有名になっちゃう人もいるし、中途半端に有名になっちゃって生きづらい人もいるかもしれない。
手軽に自己表現や情報発信が出来る時代だからこそ、間口が広がる一方でちょっと生きづらい時代でもあるのかもしれないなって思うのでした。
大変な世界だからこそ推しを大切にしたい
今回はアイドルの世界のお話だったわけですが、芸能界って多分アイドルじゃなくても似たり寄ったりな部分があると思うんですよね。
キラキラしてる裏では血がにじむほどの努力や悔し涙を流していることも少なくないと思っています。
自分が憧れていた世界で今必死に頑張っている、厳しい世界で頑張っている推しを私はもっと大切にしたいなって、この作品を通して思うことが出来ました。
そこに居続けてくれることへの感謝と、少しでもファンとして背中を押せる言葉があるなら、ちゃんと伝え続けていきたいなって。
絶望の淵に立たされることがないように。
あと、今回の舞台。
携帯の電源を切ることに対する説明が非常に丁寧でとても気持ちよく観ることが出来ました。実際にあのアナウンスがあったから切ったって人もいたしね。
本当に静かな作品でバイブ音しただけで作品の世界から断絶されそうだったので、上演中1回もそういうことがなく、舞台上と客席が一体となった空間で集中して観れたことが良かった!
もっとキャパの大きい会場(劇場)になると難しいかもしれないけど、ぜひ他の作品でも取り入れていってほしいな~。
最後に私がアイドルアニメとして一番推してる「少年ハリウッド」のこの曲を貼っておきます。
♪永遠never ever/初代少年ハリウッド【少年ハリウッド24話エンディング】
興味があったらこっちの記事もよろしくお願いしま~す
2019年上半期の振り返り
もうあっという間に6月終わるよ!?怖くない!?
ということでここ半年の推し事とか振り返り~。
<1月>
少年社中「トゥーランドット~廃墟に眠る少年の夢~」@サンシャイン劇場
舞台「妖怪アパートの幽雅な日常」@紀伊國屋サザンシアター
映画「刀剣乱舞」
<2月>
MANKAI STAGE『A3!』~AUTUMN & WINTER 2019~@日本青年館ホール
舞台「機動戦士ガンダム00-破壊による再生-Re:Build」@日本青年館ホール
<3月>
若手×えのもとぐりむ「嘘つき歌姫」@Geki地下Liberty
<4月>
Patch×TRUMP series 10th ANNIVERSARY『SPECTER』@本多劇場
りさ子のガチ恋 俳優沼@新宿シアターモリエール
舞台「PSYCHO-PASS サイコパス Virtue and Vice」@日本青年館ホール
舞台「『銀河鉄道999』さよならメーテル~僕の永遠」@明治座
ミュージカル「レ・ミゼラブル」@帝国劇場
<5月>
映画「恋するふたり」
COCOON 月の翳り・星ひとつ@サンシャイン劇場
<6月>
Reading Stage「百合と薔薇」(6/11、6/14)@品川プリンスホテル クラブeX
舞台「刀剣乱舞 慈伝 日日の葉よ散るらむ」@品川プリンスホテル ステラボール
オフィス上の空プロデュース「トルツメの蜃気楼」@ザ・ポケット
(染さん、前ちゃん)
前年比350%の観劇頻度(笑)
<参考:2018年上半期>
1月 池袋ウェストゲートパーク@東京芸術劇場
2月 アンフェアな月@銀河劇場
4月 御茶ノ水ロック@AiiAシアター ×2
6月 舞台「刀剣乱舞 悲伝 結の目の不如帰」@日本青年館ホール
どうしてこうなった/(^o^)\
そして全然感想書いてないね。本当はメモってあるんだよ。
某夢の国の入園料がどんどん値上げされて嘆く声をよく耳にしますが普通にこの上半期だけで年パス買えるよ自分…。笑
どれも良かったと思ってるので優劣をつけるつもりはないんですが
・MANKAI STAGE『A3!』~AUTUMN & WINTER 2019~@日本青年館ホール
・若手×えのもとぐりむ「嘘つき歌姫」@Geki地下Liberty
・ミュージカル「レ・ミゼラブル」@帝国劇場
この3本はすごく印象に残ってるかな。
【MANKAI STAGE『A3!』~AUTUMN & WINTER 2019~@日本青年館ホール】
原作好き&冬組に推しキャラいるってんで観に行ったんだけど、見終わった時に気持ちが「うわ~なんかよく分かんないけど幸せ!」って感じだった。とても華やかで最後の歌も大団円って感じでよかった!(思わず劇中曲を音源配信で買った…)
秋組のターンで止めどなく涙が出ていった思い出。
【若手×えのもとぐりむ「嘘つき歌姫」@Geki地下Liberty】
お誘いいただいて行った舞台。
これは舞台を「作る側」の苦悩とか醍醐味とかを描いた作品だったんだけど、ぶっ刺さった~!!!
泣くと思ってなかったのに結構後半ボロボロになってしまった(笑)
商業演劇と小劇場演劇に対するあれこれとかもあって考えさせられた。
【ミュージカル「レ・ミゼラブル」@帝国劇場】
平成最後の日に観に行った思い出深い作品。
三浦さんちの宏規くんが出ると知って、どんな感じになるんだろうなぁと興味本位で久しぶりにミュージカルに行った(しかも帝劇は初めて)んだけど、まぁプロの歌唱力と表現力にぶん殴られて帰ってきた。
なんだこれ、すんごい生命力を浴びさせられた。
直前で観てた999もすごい歌唱力でぶん殴られたけど、より重厚で圧がすごくて震えた。
え?推しの舞台が入ってないって??
推しの舞台はいつでも花丸だよ!!
いや、ちゃんと真面目なことを書くと実は機会を逸して完全に書くタイミングなくしちゃったんだけど「銀河鉄道999」の時の前ちゃんの表情がすごく印象に残ってるんです。
出番としては作品の物語の都合上そんなに多くないんだけど、ハミルとして歌ってる姿が、というか表情が生き生きとしていて素敵で、ちょっとそこでウルってなっちゃったのはここだけの話。もちろんハミルの気持ちが乗っかってのあの表情だと思うんだけど「お芝居楽しい!」っていうのがすごく伝わってきたなぁ。
染さんについては映像のお仕事が多かったから舞台を観る機会はあまり多くなかったけど、映像映えする人だなって改めて思った。
決して舞台が向いてないとかダメとかそういう話ではなく。顔が良いとかっていう話でもなく。なんていうんだろう、映像でのお芝居の距離感っていうの?そういうのがすごく良いなって思った。
あ、あとついに双眼鏡を買いました!
www.vixen.co.jp
COCOONの星編の時が2階席後方で、サンシャイン劇場だったから双眼鏡なくても見えるんだけど、「推しの表情しっかり見たいじゃん?」ってことで双眼鏡を選びに行くことに。
安心・信頼のヨドバシカメラの店員さんに「観劇用で探してて…」と相談したところビクセンさんの「M6×21」をおすすめしていただきました。
この双眼鏡の強みが
- 軽い
- 明るい
- 視界が広い
この3つなんですね。
やっぱり観劇時間は長いので腕に負担かからないことが大事だし、舞台なのでなるべく広く見れた方が見やすいとのこと。
で、そこそこの倍率を保ちながら明るさも担保してくれるのがこの双眼鏡でした。
すっごく快適に、しっかり観れた!!!
なぜこれをレミゼの時までに買わなかったんだって後悔したよね…(笑)
そんな感じの上半期でした!
まぁ、こんなに劇場通いしながらも4月頃から体調が芳しくなく…わりとノリと勢いでここまで来てしまったので下半期は少し養生しながら過ごそうかなって思ってます。
調子こいて予定詰め込んだからね…健康第一!
下半期、すでにGOZENも劇シャイもイノサンも2公演ずつ取ったから全部行くけどな!!!!!!笑
Reading♥Stage「百合と薔薇」
Reading♥Stage「百合と薔薇」 薔薇編 6/11&6/14公演@品川プリンスホテル クラブeX
「ヘブンズ・レコード~青空篇~」以来の朗読劇。
“BLモノ(同性恋愛)”と聞いて、普段あまりそういったジャンルを嗜まない自分は果たして大丈夫なんだろうか…でも推し出るし…ということで色々不安はあったものの蓋を開けてみたら
8〜9割コメディ!!!
いや、とっても良く笑いました…。
しばらくこんなに笑ってなかったんだなって思うくらい笑いました…。
朗読劇という名の“立ち稽古”のような感じで、とにかく動く
めちゃくちゃ動く
ちょっと新感覚な朗読劇。
今回、演出を担当されたのが「TRICK」とか「20世紀少年」の演出や監督を担当された堤幸彦さんなんですけど映像演出が面白くてな〜!!
役者は普通に芝居してるのにさらっと映像演出で笑わせてくるのずるい(笑)
以下、本文はしれっとネタバレを含みます。
- ストーリー・配役
- 感想
- 個別の面白かったところ
- 11日組と14日組の違い
- お芝居のあれそれ
- “同性愛”を扱う作品として
- おまけ的な推し語り
続きを読む
とあるオタクの推し事(過去を振り返りながら)
先日こんなツイートが話題になっていました。
「一生応援します!」と手紙をくれていた人が、気づけば他の人推しになっていた…なんてのはザラにある事で(笑)だから「一生」という言葉には何の説得力も感じないのだけれど、その瞬間「永遠」を感じてくれた事が真実であるならば、そこにはとてつもない価値があると思うんですよね。
— 諏訪部順一 Junichi Suwabe (@MY_MURMUR) 2019年5月26日
確かに気持ちは移ろいやすいものだから「一生」は約束できないし、一生と言っていた人が数日後には推し変してるかもしれない。
そんな中で「永遠を感じてくれたことに価値がある」って諏訪部さんの考え方、本当に大人だなぁと思いました!
ちなみに私はどんなに好きで一番応援していても
「一生」って言葉を使わないようにしています。
それはすでに一生がないことを知っているから。
実は昔、同じように応援してた人がいたんだけど、今は追ってないんです。
これが、私が「一生」という言葉を使わない理由。
あの時は自分が未熟でその人を精神的な頼りにしてしまって、何かあった時にすぐポッキリいっちゃいそうな感じだったんです。
でも自律するようになったら自然とその人への執着が消えて
「あ、もうなんか違うな」って思うようになってた。
まぁ、要は「大人になってしまった」んですね。
確かにその人のことは大好きで、応援してて、その人のCDは全部(初回版A・B・Cも通常版も)買ってたし、掲載雑誌全部買ってたし、ライブにも行って、ライブDVDも買って、ラジオも毎週聞いて、ラジオにメールも結構送ったし、読んでもらったし、FCに入って、FCの掲示板に本人宛てにメッセージ書いたり、本当に何でもしてたの。
今の推しには考えられないくらいの積極性ですわ(笑)
そもそも中高時代にお年玉とお小遣いでよくやりくりしてたもんだ…。
自分は元々興味が移ろいやすい性格だから
「今はこんなに必死になってるけど、いつかバイバイする時が来るんだろうな」
なんて客観的に思っていたけれど、でもその時はその人のことしか頭になかった。
(そして若干リアコにも片足つっこんでた)
バイバイした時点で自分が精神的に安定して成長して自立するようになって私生活にもやりたいことがたくさんあって、ある種「依存状態」になっていたものが解消されたんだと思うんですね。
本当にあの時は精神的に未熟で子どもで、推ししか心の拠り所がなかったんです。
もちろん“一生分”推した元推しのことは今でも大切な存在だし、自分の生き方や考え方を大きく変えてくれて、ぶっちゃけ彼の存在がなければ今生きてないレベルの命の恩人だと思うくらいの人ではあるけれど(ほら、これ自体がものすごく重いww)
そ~んな重い想いを推しに背負わせるにはきつすぎるでしょ?って考えられるくらいには大人になりました。
まぁそこである意味“一生分”推した私は、その後別の界隈に推しが出来てもそこまで熱を入れることもなく。
自分の生活に見合った推し方をするようになったし、のめり込まないようにストッパーをかけるようになったわけです。
ちなみに「りさ子のガチ恋♡俳優沼」でもりさ子がああいう展開になったのは「自分を知ってほしい」という本当に単純な思いが発端だと思うんだけど、その底にあるのは「自己肯定感の低さ」とか「社会的な立場(職場)での充実感」とかが足りてなくて、推しという存在に“依存”していることが大元の原因なのかなって思ったりするので。
追おうと思えば、いくらでも追えるよ。
でもそれをすると「依存」になってしまう可能性があるから
私は私であるように自分を律してる。
そして追いすぎると、あれもこれもってなるし、まわりと比べ始めて勝手に疲れるの。
せっかく好きになった推しのこと、こんなことで嫌になりたくないじゃないですか。
だから、私は、私のペースで推し事をする。
と最近、やっとこさ推し事のペースが掴めるようになってきたわけです。
決して推しの負担にならず、自分も推しを負担に思わないくらいの距離感で。
楽しく推し事していきたいね。
母親に言われたのが
「普通ならその年齢になって一生懸命追いたいって思えるものってだんだんなくなっていくと思うのよね。でも最近ってみんなそうやって追いかけて生き生きしてるじゃない?だから結婚や恋愛しなくても充実できる環境なんだと思うのよね」なんて言葉。
確かに。
推しがいたり一生懸命追いかけるものがあるってのは依存しなくなっても、なんだかんだまだ「大人」になっていないのかもしれない。
良く言えば感性が若いんですわ!!笑
まぁ、法律上成人になろうが社会的立場が“大人”にしようが人間そう簡単には成熟しないもんさ☆
大人になったらきっとこの夢からも覚めるんだろうか…。
そう考えるとそんな日は来なくて良いなぁなんて思ってしまう自分でした。