ひといろ

舞台の感想とか推しの話とか

「映画 刀剣乱舞」が気になるあなたへ

1月18日に公開された「映画 刀剣乱舞さっそく観てきました!
※ここではネタバレしませんのでご安心を!

今回は「行こうか迷ってるんだよね~」とか「ちょっと気になってるんだよね~」という人向けに書いてます。
本当に表面をさら~となぞるような文章なのであまり期待しないでね(笑)

touken-movie2019.jp

 
まず審神者の皆様におかれましては
普段2.5次元を見ない人もどうか安心して観ていただきたい。
刀剣乱舞とキャラクターへのリスペクトが詰まっている作品です。
個人的には「刀剣乱舞 入門編」ですが、一切手抜きのないしっかり練られたストーリー・演出になっています。
皆さんそれぞれの“本丸”があるかとは思いますが、映画には映画の本丸があります。
これもまた「とある本丸」の物語。

次に特撮が好きな方へ
小林靖子さん、お噂はかねがね聞き及んでおりましたが本当にすごい方ですね!!
この作品は女性比率が高いでしょうが「時代劇アクションもの」として楽しめると思いますので、1回観ていただきたい。感想が聞きたい。

そして「刀剣乱舞」を知らない方へ
最近何かと「刀剣」の話題がニュースになっていることがありますね。
2018年の紅白歌合戦にはミュージカルから「刀剣男士」が出演していて「なんだこれ?」と思われた方もいるかもしれません。
今回はまた違った人たちが出てきますが「刀から見た歴史」って興味ないですか?
あと見目麗しいイケメンたちに興味ないですか?(笑)
この作品は刀剣乱舞の知識がなくても普通に楽しめる作品なので、「なんか映画観たいな~」という人の選択肢になると嬉しいです。


今回の題材は“本能寺の変
そして織田信長

これまで信長も本能寺の変も多くの作品で描かれてきていて、様々な描写がされてきました。信長は「残酷な人物」として描かれることも多々あるかと思いますが、それでも後世の人間がこれだけ信長に惹かれる理由って何なんでしょうね?

という話はさておき。あらすじ

西暦二二〇五年、歴史の改変を目論む歴史修正主義者によって、過去への攻撃が始まった。
時の政府により歴史の守護役を命じられた審神者さにわは、かつての刀剣を目覚めさせた。歴史修正主義者が送り込む、時間遡行軍と戦うために。人の形をとったそれらを、“刀剣男士”という。
天正十年六月二日 京・本能寺。
明智光秀織田信長を襲撃した“本能寺の変”に、歴史改変の魔の手が迫っていた。
燃える寺から信長を逃がし歴史を変える、そんな時間遡行軍の計画は、刀剣男士たちの活躍により打ち砕かれた。
ところが、無事任務を終えて帰還した彼らに届いた「織田信長生存」の一報。
本来の歴史に戻すため、刀剣男士たちは織田信長暗殺を目的に再び過去へと出陣するのだった。
どうやって信長は生き延びていたのか、怪しい動きをする影、そして立て続けに歴史介入をしてくる時間遡行軍。彼らの本当の狙いに気付いた三日月宗近は…
正しい歴史とは何か。“守るべきもの”を守る戦いが、今始まる!

公式サイトより引用

 


「映画刀剣乱舞」特報

 

「歴史」を描いた作品が数多ある中で、「刀剣乱舞」だからこそ出来るものって『刀から見た歴史』だと思うんですね。
人ではなく、長い歴史を「物」として見てきた刀剣だからこその観点で歴史を見ることが出来るって、「刀剣乱舞」が出てくるまでありそうでなかったんじゃないかなと。
信長役の山本さんも触れていますが「三日月宗近(刀)という存在があることで信長がまた違って描かれている」ので、もしかすると信長に対する「コレ!」というイメージを持っている人にはまた違った信長像が楽しめるかもしれません。

もちろん話の根幹である

「歴史を守る」とはどういうことなのか?

何を正とし何を誤とするのか?

というところも見どころです。
この物語でどういった答えが出ているかはぜひ観てからのお楽しみということで。


何かと「マンガ」や「アニメ」の実写化が流行りをみせる昨今。
その時に言われるのが「有名タレントだけ起用して原作改悪されて、そんな実写化ばっか」ということ。

でもこの「映画 刀剣乱舞」は原作ファンである自分も十分に楽しめる、完成度の高いものでした。
それだけでなく「歴史エンターテインメント」「時代劇」「特撮」、いろんな要素が含まれているので純粋に1つの映画として面白かったと思います。
上映時間101分なのに濃い…とにかく濃い…。

織田信長役に大河ドラマ新選組!」で土方歳三、「真田丸」で石田三成を演じた、ある意味、時代劇常連の山本耕史さん、豊臣秀吉役に多くのドラマや映画で活躍される八嶋智人さんがキャスティングされていますが、メインの刀剣男士を演じるのは普段“2.5次元”と呼ばれるマンガやアニメ原作の舞台を中心に活躍している若手俳優陣がほとんど。(日本号役の岩永さんは特撮にも出演されてますね)

決してこれまで実写化されてきた作品に出ていた役者さんたちに愛がないとは言いませんが、2.5次元の作品に出ている役者さん方は「キャラクター」に対する愛や追求がものすごいんです。
そんな彼らが演じるキャラクターが中途半端なわけないじゃないですか!
映画もその愛のまま、とっても丁寧に作られていたなという印象です。

如何せん見た目のインパクトがすごいので「コスプレ映画か!?」と思われそうですが、そんなことないよ!!!笑

 
あと個人的に、この映画に出てくる秀吉がとっても好きでした。
「秀吉、こういうとこあるよね~」って思った(笑)

 

どんな作品においても、全員が「素晴らしい!」「超最高!」と言うことってほぼないって私は思っています。
誰かが納得すれば、誰かが納得しない展開だってあると思っています。
「めっちゃ最高だったから観て!!」とおすすめして期待を上げ過ぎて、観た結果「なんか言うほどでもないんじゃない?」ということだって絶対あると思うんです。
だからあえて私は「絶対観て!」とは言いません。でも気になっているなら観てほしい。

 

あ、あと観た人みんな口を揃えて言っていますが
どうか、どうか
ネタバレを読まずに聞かずに観てください!!
ほら話の展開的にね…。ミステリーだし(笑)
「いや、僕私はネタバレウェルカムです!」という人もいると思うけれど、この映画を120%楽しみたいならネタバレは避けることを推奨します。

 

 

<「刀剣乱舞」を知っている方向けの感想>
個人的に映画で鶯丸がどんな感じになるのかめちゃくちゃ気になってたんですね。
舞台の鶯丸も好きなんですが、映画の鶯丸も最高でもう感無量です(五体投地)

あとこの映画を観て「三日月宗近」という存在がとても愛おしくなりました。
1000年以上も前の刀だからこそ語れることがある。
舞台、アニメ、ミュージカルと様々なメディアミックスで「三日月宗近」という存在を見てきましたが、「刀剣乱舞」という作品は三日月宗近に何かを託そうとしているのかなと思います。
(う~ん託すというか、業を背負わせるというか…笑)

それにしても三日月宗近役の鈴木拡樹さんは本当にすごいですね。(語彙力)
舞台の方で彼の劇場全部を持っていくようなオーラ、空気感というものは身をもって体験してはいますが、同じ「三日月宗近」という存在なのに舞台は舞台の、映画は映画の三日月宗近として完全に演じ分けが出来ているのがすごい。
(もちろん他の舞台キャストもやっぱり舞台と雰囲気が違って「あ、映画本丸の××だ!」ってなるんですけど)
役者仲間があれだけ信頼を置き、尊敬する人ってなかなかいないんじゃないかな。

あと、これが言いたい。
北村薬研久しぶりに観たけどやっぱり美しいな君は…